«

»

【講演】「人権擁護・水 Vol.3」(2008〈平成20〉年6月13日)

人権擁護・水 Vol.2」のつづき

◆アメリカ大統領選挙

話は変わるんですが、さっきアメリカの大統領選挙がどうなるか、雑談していました。実は、私は連休の初めに、久しぶりでワシントンとカナダへ行ってまいりました。
まだヒラリー候補が頑張っている最中だったものですから、CNNもフォックステレビもアメリカのほかのテレビ局も、とにかく民主党の選挙。
もう民主党の選挙しかやってないんじゃないかっていうぐらいに、民主党ばっかりでした。

私が行った5月の初めぐらいですが、その頃も「なんでヒラリー辞めないんだ」というタイトルのニュースが流れていました。
なんでヒラリーが辞めなかったのかはいろんな説や噂がありますが、とにかく民主党内の決着はついたということで、いよいよマケイン対オバマ、となるわけです。

われわれの選挙もそうですですが、自分の応援する党があって、そして、応援している候補者がいなくなったからと言って、同じ党の候補を応援するかというと決して全員がそうなるとは言えません。

今回もヒラリーを応援した人たちの中には反発が残っており、投票しない、場合によっては、民主党内の保守的な人は、マケインのような共和党のリベラル系の人のほうがいいんじゃないかと思う人がいるかもしれません。

そういう意味で、現段階ではマケインかオバマかよくわかりません。これから始まるという感じです。
ただ、かなり民主党陣営はくたびれていますし、しこりが残っているという状況ですから、8月の末、9月の初めに党大会に向けてどのように立て直すかに寄ると思います。

ただ昨日もホワイトハウスの日本担当だったマイケル・グリーンとずっと夜、話をしていたんですが、今回の選挙では、一般の国民を無作為に選んで、自由に両候補者と対話ができる場を作ろうとマケインがオバマに申し込んでいるんだそうです。

申し込むということはマケインもかなり自信があるわけです。
仮にオバマがその申し出を断るとマイナスになってしまうので、多分、やるだろうと彼は言っていました。
政治経験が長く、政策も強い、そつがないマケインと、若くてかっこいいけど、経済と外交に弱く、若干危なっかしさも感じるオバマとの戦いです。

マケインは当然、自分が有利だと思って対話をやるんでしょうが、そうでもないだろうと私は思っています。

ニクソン対ケネディの時の選挙を思い出すんですよね。
あの時、初めてテレビ演説をやった。
圧倒的に実績があって、副大統領も経験した、もうある意味ケネディよりも優秀だったニクソンが、テレビから伝わったイメージでもって負けてしまった。
背の高さ、表情、ドーラン塗った顔のテカリ具合、目つき、ジョーク、身振り手振りでケネディに負けた。
つまりテレビ選挙ではどんでん返しはつきものなんです。
ニクソン・ケネディの再来になるかならないか、マケインにとってみれば不安だろうと思っています。

◆副大統領候補

アメリカ大統領選挙を見る上で重要な一つは、副大統領候補はいったい誰になるかという点です。
オバマ陣営は、マイケル・グリーンの話だと、20人ぐらいリストアップしているけれども、まだ決まっていないそうです。

ただ、ヒラリーが副大統領候補になることは絶対ないだろうと彼は言っていました。
ヒラリーがなると、おっかない教育ママが副大統領になっちゃうのと同じだ、と。その教育ママの旦那も横にいるという状況はとてもありえない。

大同団結と言いましょうか、人気取りと言いましょうか、それだけでいいならあるのかも知れませんが、オバマ大統領とヒラリー副大統領というコンビは、ちょっと想像できません。
私もヒラリー・クリントンはあり得ないと思いますが、他の人が思い浮かぶわけではありません。オバマの弱点を補うことができる人が副大統領候補になるだろうとは思いますが。

一方、マケインのほうはかなり絞られてきているそうです。
ミッキー・カンターという、一時期、USTRで日本たたきをやって有名だった人がいるんですが、彼に「共和党の副大統領候補は誰だ」と聞いたところ、具体名は言いませんでしたが、若くて州知事で、そしてブッシュチームにいなかった人だろう、とのことでした。
アメリカ大統領選挙って、結局は、“州取り合戦”ですから、マケインの弱い州でかつ、大きい州の州知事。マケインがオバマに負けている若さがあれば申し分ない、ということなのでしょう。

私は全くの個人的な考えなんですが、副大統領候補になったらいいのにと思う人がいます。ロブ・ポートマンという前のUSTRの代表です。
USTRの代表やる前は下院議員だったんですが、非常にすばらしい人間です。優秀だし、また見るからにもうかっこいいと言いましょうか、そして厭味がないと。

余談ですけれども、ワシントンで彼と食事をして、帰りに1冊の本をくれたんですね。彼はオハイオの出身ですから、オハイオの写真集かなと思って開けてみたら、ガーデニングの本でした。
彼が「お前のホームページを読んでいると、花いじりにこっているらしいじゃないか。この本は花いじりに非常に面白いぞ」と本をくれたわけです。のぐらいに周りに気配りのやたらときく、しかも厭味のないやつです。

マイケルグリーンも実は彼に非常に期待します。
ホワイトハウスにいた、つまり共和党のネオコンじゃない連中にとって、ロブ・ポートマンは期待の星なのかもしれません。

共和党の副大統領候補は今回はある意味、民主党の副大統領候補よりも重要かもしれません。それはマケインが高年齢であるからです。71歳で大統領になり、もし万が一のことがあれば副大統領が大統領になる。副大統領候補は大統領候補を選んでいるようなもんなんです。

ただ、共和党の場合、副大統領候補はブッシュ政権にいなかった人間だろうという前提があります。
そこで「ポートマンはホワイトハウスはブッシュ政権にいた人間じゃないの?」と聞いたら、マイケルグリーンがにやっと笑い、「ブッシュ政権にいたというのはネオコンだということと、ハリケーン・カトリーナに絡んでいたということと、イラク戦争に絡んだということだ」と。
つまりコンドリーサ・ライス、ネオコンのボルトン、チェイニー、ラムズフェルトが「ホワイトハウスにいた人」ということであって、ポートマンのようにUSTRとか、予算局長をやった
のは、ホワイトハウスのコアにいたとは言えないないから、ポートマンでいっこうに構わない、私から見れば、わかるようなわかんないようなことを力説しておりました。

これが目下、世界が注目するアメリカ大統領選挙の状況です。

(つづく)