最近読んだ本(7月23日)『ダイナスティ』 ラビット・S・ランデス PHP研究所


■『ダイナスティ』 ラビット・S・ランデス PHP研究所
世界的大企業と同族・血族との関係を解脱したビジネス書or経済史書。あるいは「ダイナスティ」→王国だから「支配一族の行方」の歴史書。
紹介されている一族は、金融:モルガン、ロスチャイルド。自動車:フォード、ルノー、そしてトヨタ(欧米以外では唯一社)。資源エネルギーではロックフェラー、シュランベルジャー(資源探査会社)等々。現在世界トップ企業の1/3、EUではGDPと雇用の2/3が同族会社だそうだ。創始者はいずれも強烈な個性(目立たない、ケチも含め)で世界No1になり、妻子や血族そして他人との位置関係に悩む。J.D.ロックフェラーは徹底したケチと炭水化物ダイエットを百年前に既にやって98歳まで生きた!
百年以上も続く帝国が①滅びる ②王朝はなくなるが帝国は存続する ③王家も健在・・・・様々だ。後継者が悩む。放蕩する経営に興味を失う。追放される。そして更に成功する・・・様々だ。
そして人々をユダヤ、カソリック、プロテスタント(マックス・ウェーバー的プロテスタンティズム)に類型化しようとしている。(勿論トヨタは別)
運、知恵、究極のビジネスライクと子供・血族との対立或いは両立、人間煩悩の典型例として面白かった。
追伸:現在参議院選挙中で運動不足と読書不足で欲求不満中。