夏休み(8月21日)


8月中旬一週間程休みが取れました。
目標は、①都内ホテルで3日間家族旅行、②スポーツ、③溜まりに溜まっている読書、④庭の手入れでした。
しかし、結果は②はテニスが一回だけ。その代わり一回泳いだ。④はくらくらしながらなんとか数回やった。何株かの「ミニバラ」に「つぼみ」がつき始めたがバラはとても気難しい。野菜の苗が少しずつ成長している。これから期待の「コスモス」が暑さと水不足でやられた。花の手入れはつくづく難しい。日々草は元気に咲き続けている。
③は集中して3冊読んだ。いずれも有意義で平均月3冊の目標に近づいたが、また読みたいものが山積みだ。
そして読むべき資料が机に溜まり、気温40度の猛暑の様にプレッシャーをかけています。
今週から来年度概算予算要求等の仕事が待っています。
今回読んだ本の内2冊を紹介します。
■ 『これから食えなくなる魚』 小松正之  幻冬社新書
著者は水産の専門家でIWC(国際捕鯨委員会)総会では反捕鯨国と強烈に戦い、ニュースでも大きく報道された日本を代表するタフ・ネゴシエーター。
本著は海洋資源、安全性、環境、縦割行政、内外の漁業関係者、一般的「お魚の話」等幅広く検証している。著者のパッションの前提は激しく「さかな」を愛し日本と世界の海を愛し、人を大切に考えていることだと思う。考え方を支持する。面白かった。
■ 『英国機密ファイルの昭和天皇』 徳本栄一郎  新潮社
元英国系通信社特派員が、主に英国側資料と英国人への取材を元に、第2次世界大戦前後の昭和天皇を中心とした日英現代史。本書の主な登場人物は、英国は国王ジョージ6世、チャーチル、イーデン、歴代英国大使等。米国はハル国務長官、マッカーサー等。日本は陛下を始め、皇族、吉田茂を始めとする政治家、軍人等々多数。そして唯一の民間人白洲次郎がkey person。
「歴史は小説より奇なり」:戦前の吉田・イーデン秘密交渉、英米の思惑の違いと周知の日本の対英、対独、対中路線の思惑の確執、敗戦時の陛下の御言動、今上陛下へのアプローチ、スイス銀行秘密口座、ローマ法王庁、占領下の英米の駆け引き等。
英国の対外政策は諜報力に基づく冷徹な合理主義で、幕末以来わが国にとって参考にすべき点が極めて多い。政府だけでなく、ジャーナリスト、金融機関、商社、エネルギー会社等民間も重要時には一致団結する。又日頃からそういう意識をもっている。近代民主主義国家として当然といえば当然だが、各国共通とは言えない。
以前にもホームページに書いたが、「わが国に永遠の敵国も永遠の友好国もない。あるのは永遠の国益のみ」(19世紀の首相、H.J.T・パーマストン)
最後の現英国大使の発言も印象的だった。極めて面白いだけでなく、じっくり考えさせられます。
現代史だけでなく、現代以降の指針として。