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夕刊フジ連載コラム「中川昭一の言わせてもらおう」(2月6日掲載)

「海自ソマリア派遣 強く支持する」
「外国船舶の防護も可能」
「定額給付金、支給を待ち望む国民を声を聞け」
 政府は先月末、アフリカ・ソマリア沖の海賊対策に海上自衛隊を派遣するため、海上警備行動を発令する方針を決めた。これを受け、浜田靖一防衛相は海上幕僚長らに派遣準備を指示した。
 私はこの決定を強く支持する。
 ソマリア沖のアデン湾はアジアとヨーロッパを結ぶ、極めて重要なシーレーン(海上交通路)であり、世界で消費される石油・天然ガスの半数が通過する。年間1万6000隻、1日あたり40隻もの船が利用している。日本船舶も年間2000隻が航行している。

 この海域での海賊行為は年々増加しており、昨年は100件を超えた。ロケット砲などの重火器で武装した海賊は、乗組員を人質にして身代金を要求し、高価な積み荷を盗み、船自体も売り飛ばしている。決して許されない卑劣な行為だ。日本船舶も被害に遭っている。
 国連安保理は昨年、3回にわたり各国に海賊行為制圧を求める決議を採択した。主要8カ国(G8)で海賊対策に艦船を出していないのは日本だけだ。自国の船舶や乗組員を守り、国際社会の責任を果たすためにも、装備のしっかりした海上自衛隊を派遣するのは当然のことと考える。
 ただ、派遣にあたっては、現地に向かう自衛隊員のためにも「任務の目的」と「法制上の権限」を明確にしなければならない。中途半端な状態で派遣すれば隊員たちが混乱するだけだ。
 例えば、「海上警備行動の防護対象は日本関係船舶などに限られている」として、「近くで外国船舶が襲撃されても対応できない」という指摘があるが、これはおかしい。
 数年前、電車の中で女性が男に暴行されているのを、約40人の乗客が見て見ぬフリをしていたことが大問題となった。いつから日本はこんな情けない国になったのか。もし、自衛隊艦船が目の前で外国船舶が海賊に襲撃されているのを傍観していたら、日本が世界中から軽蔑されるだけだ。
 そもそも、刑法36条では「正当防衛」として、急迫不正の侵害に対し、自己又は他人の権利を防衛するために、やむを得ずにした行為は罰しない、とある。あらゆる事態を想定した新法制定が最善の策だが、現在の海上警備行動でも国際社会の責任は相当果たせると考える。
 さて、先日ある新聞を読んでいたら、86歳のおばぁちゃんの「定額給付金が支給されたら、しばらく食べていないお寿司が食べたい」という投書を見つけた。他にも、定額給付金の使い道として「孫にランドセルを買ってあげたい」という意見もあった。私は不覚にもグッと来た。
 2008年度第2次補正予算が成立したことで定額給付金の支給は決まったが、財源を裏付ける関連法案の成立は野党の抵抗で遅れている。議論を尽くしたら、採決で結論を得るのが民主主義のルール。どうか、野党の方々には、給付金支給を待ち望む国民の声を聴いてほしい。