ジャパンブルーと子どもの「目」誇りについて思うこと

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海外へ出かけることが多いのですが、ひとつの国に2~3日しかいられないことがほとんどです。訪ねたからには、その国のことを知りたい――そう思うのは当然でしょう。短時間の滞在でその国を知るにはどうするか、人それぞれいろいろあると思いますが、私は大きなスーパーマーケットの食品売り場を見ることにしています。食品売り場にはその国のレベルが、ストレートに反映していると感じるからです。

驚いたのはマレーシアでした。大きなデパートの食品売り場でしたが、種類が凄い。イスラム教国ですから豚はありませんが、それ以外は野菜も果物も魚も加工食品も・・・とにかくもの凄い種類が揃っていました。この点、日本はどうかというと、確かに豊富ではあるけれど、惣菜などの加工品が目立ったり、手を加えすぎてはいないでしょうか。確かに便利ではあるけれど、便利すぎてはいないだろうか、と首をひねってしまうのです。

博物館や美術館にもよく足を運びます。ルーブルやスミソニアンといった世界的に有名なところばかりでなく、カンボジアやインドネシアなどの民族博物館も、実に興味深い。民族博物館はその国の人たちの歴史、文化が色濃く反映されています。そして、自分たちの国への誇りを感じます。

こうした「自国への誇り」を感じさせてくれる国の子どもたちは、とても「いい目」をしています。GDPがわずか1000ドルとか2000ドルとかの途上国で、身なりはみすぼらしくても、すばらしい「目」をした子どもたちがいる・・・。振り返って日本の子どもたちはどんな目をしているか?こんな比較していると、逆の意味で日本の政治・社会は悪いのだろうな、と自問してしまうのです。

誇りとは、何から生まれてくるのでしょう。サッカーのワールドカップであらためて感じたのですが、ほとんどの国のユニフォームは国旗に由来しています。
「日本は、なぜブルーなんだ?」
ある外国人に尋ねられて答に窮してしまいました。

愛国心とは国を愛すること、つまりは、自分を愛することだと思うのです。サッカーのユニフォームは青でも構いませんが、自分たちの「国」と自分たち「自身」を、一人ひとりがもっと大事に、誇りにしようではありませんか。