最近読んだ本(2月12日)『世界のとんでも法律集』 盛田則夫 中公新書ラクレほか


 2月8日東京駅近くの本屋に行った。以前から買う予定の数冊が目的だったが、全フロアを回って1冊は在庫なしの他15冊程買った。
 大きな本屋めぐりは美術館と並んで頭のリフレッシュ、脳内マッサージの場だ。目的の本にたどりつくまでに様々な「文字」に遭遇する。
 まず、入口で売れているベストテンランキングに見入る。作品はおろか、作者も知らない人が多い。「何とか賞」受賞作家の名は新聞で見た様な気がするが、今の自分は「はやり」より「必要な」本を1冊でも多く読みたいので、フィクションは残念ながら敬遠。したがって、今話題の「サラリーマン川柳」も渋々見送った。
 次に平積みコーナーをのぞく。興味深そうな数冊を手に取り、帯、次いで「初めに」と「終りに」をざっと読み、2-3冊買ってしまった。新聞等の書評をべースに、読みたいと思って購入するのと違い、初対面の真剣勝負だ。貴重な時間を投入するのだから、唯面白いでも、この一文は「いただき」でも何でもいいから、とにかく読んでプラスになったという本であってほしいと願いながら、代金を支払う。支払場所で、中学・高校時代に何回も読んで感動し、その後紛失してしまった池田潔「自由と規律」を見つけ、中学時代好きだった女学生に突然再会した様な高揚した気分で、700円で買った。(40年前は150円だったと思うが)
 歴史コーナーでは、以前から読みたかった、ギボン「ローマ帝国衰亡史」(PHP)も勝った。
「現代用語の基礎知識2008」や「今わかる、時代がわかる日本地図」「今わかる、時代がわかる世界地図」も含め。15冊程買ってブックセンターを出た。冷気を感じた時。心地よい疲労感に襲われた。
 あっという間の1時間半だった。

 2月11日新潟出張の往復で、盛田則夫「世界のとんでも法律集」を読んだ。中公新書ラクレ「世界の日本人ジョーク集」「反米ジョーク集」「紛争地ジョーク集」「ビジネスジョーク集」等の流れだ。
著者はよくも古今東西の国や地方の法律等を集め、面白いものを選んだものだと思う。
「えっ!」と思うものを一部列挙すると、「体温37度以上の外国人入国禁止」(北朝鮮)、「市民は死ぬことを禁ず」(ブラジルの市)、「男性が公共の場で小便する場合、自分の車の後輪に向かい、右手を車についた姿勢でなら合法」(イギリス)、「ブタにナポレオンと名づけてはいけない」(フランス)、「常に笑顔でいること。不機嫌な人は逮捕される」(米国、市)、「教会でおならをしたら終身刑」(米国、地区)、「自殺をしたら死刑」(イギリスーさすがに廃止された)、「ポケモンの国内持ち込みは違法」(サウジアラビア)、「魔女はこの州には住んでいけない」(米国、ノースカロライナ州)。「郵便配達は犬と目を合わせてはいけない」(イギリス)等々。
 他に、「独身税」(ブルガリア)、「トイレ税」(古代ローマ)、「カエル税」(中世フランス)、「犬税」(オランダ)もあるそうだ。
 これらのいくつかはイグノーベル賞を受賞しているという。
 法だから必要性があるわけだが、理屈抜きで笑い、あきれてしまう。
 私にこれらが適用されたら「中川昭一、前科数十犯、懲役719年(根拠なし)」になってしまう。