再び人権擁護法案について(6月6日)

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 連日、20人前後の方々からメール等を頂いている。全員反対。
理由は、●定義が恣意的。●私たちの思想、信条、言論、表現の自由等が不当に侵される。●人権委員の選任過程が不明瞭。●裁判所の令状がない。●人権委員会自体を監視する機関が存在しない。●日本で最高・最強の抑止力のない権力となる。●常時全身拘束される。●マスコミが報道しないので、ネットで少数の人しかこの問題を知らない。等々。更に具体的なものも含め、他にもたくさんの意見を頂いている。
要は、普通の日本人の普通の暮らしが危険になるという危惧だ。当然の御心配、怒りだと思う。日本国内にいて、日本人全員が拉致状態になるのだから。21世紀の治安維持法・拉致国家化法か。

 さて、今朝もこの会議があった。結論的にはいつもの「ガス抜き」だが。ちょっと違うのは会長の「今日は本音で話そう」-今までは本音ではなかったのか!「一問一答で行く」
冒頭、人権擁護局長が延々と説明を始め、更に個別具体例を長々と挙げた。
 朝の会議は皆忙しい。議員たちがザワザワし始めた。私は大声で「個別例はもういい。逆の例も山ほどあるのだから」と言って言い合いになった。
 説明で驚いたのは、人権委員会は抑制的に対応する。-基準は。あくまでも不法行為が前提ならば司法手続きがある。
万が一、委員会が誤れば、「鉄鎚が下される!」とも言った。私も25年議員をやっているが、法案説明で官僚がこんな説明をするのは初めて聞いた。あくまでも「話し合い」の“説得”又は“お手伝い”とも言った。-理解不能。
 やっと質疑に入り、一人の許容論を除き、全員反対。時には執行部(推進派)が色をなして反論する。執行部として異例だ。執行部の一人が前回に続き「これは駆け込み寺のようなものです」と言う。意味が分からないから大辞林を引くと「駆け込み寺=縁切り寺。江戸時代、夫で苦しむ女が駆け込み、離婚できる寺」とある。21世紀の「縁切り寺」は強力な権力を持った国家機関なのだ。
 最後の方で私が発言した。「委員会の次に絶対的な裁判があるという言い方をするが、 裁判も絶対ではないから三審制や冤罪もある。(弾劾制度や国民審査という)チェック機能もある。こんなものより現行制度がまだましだ。
 「刺青お断りは国民のため」と言うが、はやりのタトゥーをしている一般人に「あなたは入場お断り」と言ったらどうなるか。要は「とにかく、導入ありき」で極めてあいまい。「我々政治家にとっても危機だが、一番心配し恐れているのは一般国民だ」
と言って退席した。来週も国会閉会後も続けるらしい。中身もおかしいが、党の会議のやり方としても異常だ。