経済交流の可能性探る
コロンビア訪問中には、各閣僚との会談も行いました。アラウッホ外相に対しては、北朝鮮による日本人拉致事件解決への理解と協力をお願いしました。
アラウッホ外相はかつて6年間、反政府ゲリラ集団によって拉致された経験があります。自らの経験からも、ましてや民間人が被害を受けているということで、国連やその他の場で一生懸命に日本のために頑張るということを言っていただきました。
外相は7月に来日する予定で、十勝にも足を運んでいただけないかと思っています。
プラタ商工観光大臣とは、両国の経済関係を話題に話し合いました。その中で、投資協定、あるいは、ゆくゆくはEPA締結に至れればということで合意できました。
現在、日本からは機械や自動車が、コロンビアからはコーヒー、切り花、エメラルド,、ニッケルなどが輸出入されています。
南米との貿易でネックとなるのは、狭あいなパナマ運河の存在です。しかしコロンビアは太平洋にも面し利点があります。ある意味では南米の玄関口として、日本に一番近い国であるので、非常に重要な国です。
世界各国の対応を見ると、アメリカをはじめとし欧州各国、さらには中国もコロンビアとの関係強化に努めています。各国が非常に重要な大使を送り込んでいることからも、それはうかがえます。
しかし日本の外務省の対応を見ると、この国を軽視しており若干の怒りも覚えます。その点、日本の外交はピントが若干ずれているのではと感じます。
コロンビアはまじめで優秀な国民性といえ、治安がさらに改善していけば、日本のビジネスチャンスももっと拡大すると考えます。何よりも、今回、ウリベ大統領をはじめとし議会、政府を挙げて歓迎してくれたことが、コロンビアの日本への期待を表すものといえるでしょう。
(十勝毎日新聞6月7日)
写真:式典で和太鼓を演奏してくれた、コロンビア日本人学校の生徒たちと