帯広の研修着実に成果
十勝、帯広とコロンビアは縁が深く、国際協力機構(JICA)は帯広国際センターを中心に昨年まで10年間、都市計画・土地区画整理プロジェクトを実施、研修員を受け入れてきました。この間、コロンビアからは68人の研修員が十勝を訪れ、帯広市からも職員5人が派遣されました。
現地では都市計画事業や再開発事業に取り組み、公園や公的施設の造成などが行われ大変成果を上げています。コロンビアは麻薬密売や反政府ゲリラ組織の存在など、治安が完全ではない部分が残っていますが、帯広で学ばれた技術を生かしたスラム街の正常化に向けての交通や住宅インフラの整備も進んでいます。
さらにコロンビアは、南南協力として、近隣のエクアドルやボリビアなどに指導を行っています。日本は、これにも支援しています。帯広を根本とした技術が、着実に枝葉を広げて成果を発揮していることを、現地で確認してきました。
これは、ウリベ大統領ら政府、議会関係者もみな知っていて「私の地元で研修したんですよ」というと、大変に感謝をされました。
また、今回の訪問には十勝のお菓子も持参しました。現地の日本人だけではなく、コロンビアの方にも大変喜ばれました。日本の、十勝のお菓子はおいしいということを、コロンビアでも評価いただいてきました。
私は党で、水資源の問題に取り組んでいます。この観点でコロンビアを見ると、高地のために安定的な供給と質の確保が課題といえます。下水技術も十分ではなく、感染症も問題が非常に大きいとのことでした。
日本の上下水道技術は進んでいますので、今後はこの分野での貢献も可能ではないでしょうか。そういう点で、帯広の水のノウハウというものは、これから大いに活用できるのではないかと考えています。
(十勝毎日新聞6月6日)
写真:ウリベ・コロンビア大統領と会談